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サイテイ車掌のJR日記・斉藤典雄/国労マーク ミス 革マル問題

■月刊「記録」2001年8月号掲載記事

○月×日
 本年度の定期昇給発令通知書(基本給等の新賃金)を区長直々で頂戴した。
 これを貰うと、以前なら「よし、やるぞ」というか、何をどうやったらいいのか分からないにしても、とにかく「今年こそは」という漠然とした気持ちが起きたものである。それが今となっては、感じることは何もない。まるで私は、「これが所定のコースだべ」と、オケラ街道をトボトボ歩く、腑抜けたオッサンのようになってしまったかのようだ。
 さて、区長は、この春着任されたばかりのバリバリなのだ。歴代の区長は皆50代であったのが、この方は、30代という驚異的な若さで「われらが親分」「あんたが大将」なのである。
 従って、相当優秀で大変立派な素晴らしい人に違いないのだ。私のような下々の者には恐れ多くて、声を掛けることすらためらわれる。実際、廊下で擦れ違った時などは、ただ頭を深く垂れながら「ありがたやぁ、ありがたやぁ」と心の中で唱えるだけで(私の場合、本当です)、話しをしたことは一度もない。
 そんなわけで、「斎藤ですが」と緊張しつつ区長室へ入った。すると、意外にも「かの有名な」ときたもんだ。私は「ぜーんぜん有名じゃないですけどぉ」とボソボソ応えると、「全国的に有名でしょう」と確信に満ち溢れた力強い口調でおっしゃるのであった。
 そりゃあ、区長よりは有名だろうけど、私は恥ずかしさで動揺しそうになると、すかさず区長は、号俸や基本給が書かれた通知書を早口で読み上げ、私の胸の氏名札隣りのボールペン一点に鋭い視線を集中させたのだった。「初めて見たよ。会社としては喜べないことを承知でやっているのだろうけど……、わかったね、はいっ」と通知書を手渡されておしまいである。私はそれについては何も応えずに一礼して退室した。
 そのボールペンだが、国労のマークが付いている代物なのである。といっても、実に申し訳程度で、数ミリ四方という極小さなものだ。例えば、町や学校などから記念品として貰う、鉛筆に名前が彫ってあるのと同じようなものとして理解していただければよい。なにも小さいからいいというのではなく、イケナイことはイケナイとキチンと認識しているつもりだが、就業規則上で着用が認められていない胸章等(バッジやワッペン)の類いではない。確かにマークは付いているが、仕事に必要不可欠なボールペンであり、区長(会社)がどのような解釈をしようとも、組合活動ではなく、単なる筆記用具なのである。
 なにより、私がこれを付け始めたのは5年程前からで、この間3人の区長が交代されるも注意を受けたことは一度もなく、毎日の点呼ですら何のお咎めもない。それもそのはずだ。国労マーク入りベルト着用は就業規則違反にはあたらないとの最高裁判決(96年2月)が出ているのだ。
 それとも今までは無視されていて、それでも実はしっかりチェックされ、勤務評価は著しく低いものとなっていたのだろうか。
 いずれにせよ、区長はマーク入りのボールペンは認めないということだ。国労組合員であること自体がイケナイこと、東労組にあらずんば、人にあらずの労務政策は相変わらずのようである。区長がいう「有名」とは、私が犯罪者でもあるかのような悪い意味での有名なのだろう。この先も、私に対するマークはきついんだろうな、きっと。トホホである。
○月×日
 昇進試験(一次・筆記)が行われた。昨年は突然のヘルニアで、自宅でウーウー唸っていてパス。あれから早1年、相も変わらず最下位ランクの指導職へのチャレンジである。どうせ受けても受からないのがわかっているというのもヒジョーに辛い。それでも受ける。受けないことには何も始まらないと思いつつ、あらゆる差別に前向きに取り組まざるを得ないのだ。
 それに、賃金面でも、この試験に受からない限りはベースアップと定期昇給(下位職ほど昇給間差が少ない)だけの上積みだから、いつまでたっても低額のままという切実な問題が含まれている。
 ところで、国労はこの試験についても各地の労働委員会に提訴しているわけだが、東労組だけが受かり、国労組合員が落ち続けるという納得できなかった壮大なカラクリが次々と明らかになってきている。
 そもそも、普段の勤務成績(人事考課)が通信簿のように5段階評価されていて、いくら筆記試験で合格ラインに達していても、2以下の者は落とすというのだ。
 評定者は東労組組合員である助役や区長などだが、この人たちもさらに支社などの上司から人事評価されている立場であり、国労組合員に3(か4)を付けると、「国労なのにどうして3(か4)なのだ、おかしいではないか」と、助役は区長から、区長は支社からいわれて、2や1しか付けられないであろうことは容易に推察できる。
 また、2や1の割合が20%ぐらいだというから、国労の組織率とも見合っていて「なるほど」と思う。
 当然、この逆に、東労組は4か5なわけだから、毎年順番に全員が受かっていく仕組みなのである。
 つまり、昇進試験とは名ばかりで、勤務成績により合否が決定されるということであり、いかにも公平であるかのように見せかけているにすぎないということだ。
 ならば、私は今年もまた落ちるのであろうか。採点すらされずシュレッダーにかけられて終わりなのか。それでも構わない。世の中にはミスが蔓延している。今回は少し難しかったから、私の回答はミスだらけだろうが、今年こそはと期待が大きいのである。
 それは、今問題となっている山形大や富山大などの合否判定ミス事件だ。JRにもミスが起こらないとは限らない。また、昇進試験でのミスなど社会問題になることもないから、安心してミスってほしい。どうか、間違えて合格できますように……。
○月×日
 「東労組=革マル派」という疑惑が取り沙汰されてから久しいが、先の完全民営化法案が審議された国会では、この問題に対する解明が盛んに行われた。
 衆議院国土交通委員会(5月25日)では、扇国土交通大臣が「残念なことに、全国の革マル派4000名のうち1000名程度がJR関係者だ」と答弁するなど、これまでに「東労組=革マル派」は「ウソ、デマ、でっち上げ」だとしてきた東労組の言い訳は、もはやだれにも通用しなくなった。
 この日は、西村真悟議員(自由党)が質問に立ち、治安維持の観点からJR東日本の革マル派問題について質疑応答が行われた。
「革マル派は、各産別に労働委員会を設けており、JRには通称『トラジャー』、その下部組織に『マングローブ』と呼ばれる組織があるというが、どうか」「JRの組合組織に(革マル派が)浸透しているというのは、組合員の数の割合をいうのか、組合執行部に革マル派がおり、指導する立場にたっているのか」「具体的に人物などの特定まで捜査で裏付けられているのか」との質問に対して、漆間警備局長は「(トラジャーなどの組織の存在については)捜査で裏付けをとっている」としたうえで、「警察としては、JR総連、JR東労組内において影響力を行使しうる立場に革マル派系が相当いる」と明言し、個人の特定については「捜査の手の内であるので答弁は控えさせていただくが、議員がご指摘のようなことは解明されている」と回答した。
 また、扇大臣は「JR東日本が適切な事業運営をはかるうえで、一番必要なのは健全な労使関係である。それがなければ大変な問題になってくると思う。東日本と労組の関係がどうなのか注目したい」との考えを明らかにした。
 さらに、参院国交委(6月7日)では山下八洲夫議員(民主党)が東労組の機関紙についても「「一部国会議員どもが国会の場や…、またぞろ『JR東労組=革マルキャンペーン』を画策した…、西村議員がまたぞろ登場し八百長発言を繰り返した…」など、国会や国会議員を冒涜している、どう思うか」と質問した。
 参考人として招致されたJR東日本の大塚陸毅社長は、「労組の情宣には節度が必要であり、ご指摘の件については(組合に)反省を促している。今後も話をし指導する」と答えているが、JR東日本という大企業と平和協定を結んでいる責任組合のビラとは到底思えない、誰がどう考えても恥ずべき表現、内容でえげつない。
 当の東労組はといえば、昨年暮れから、革マル派とは一切無関係で、逆に、敵対関係にあるかのような非難・批判合戦に躍起となっているが、単なるポーズとしてとられ、信じる者など誰一人としていない。その機関紙によれば、「革マル派=オウム」「犯罪者集団」「拉致・監禁・強要・盗聴・盗撮のテロ集団」「革マル派を弾劾する」「断固として闘い抜く」などと、いかにも立ち向かうかのようだが、もしそうだとしたら、どう責任をとれるのか。革マル派などと無関係な東労組のほとんどの一般組合員や社員には、実に大迷惑なことである。
 また、会社の経営にとっても看過できない重大事であることは間違いない。今こそ、会社は東労組との癒着関係を清算すべき時である。といくらいってもダメなんだよねコレが…。困ったものである。

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