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行動派宣言!/こぶたの学校第4日曜日の会

■月刊『記録』95年9月号掲載記事

■どの子も地域の普通学級へ

■運動の目標

 現行の義務教育は、「能力」や「障害」を理由に子ども達を普通学級・特殊学級・養護学校に選別して振り分けている。誰もが地域の普通学級へ入っていくことを呼びかけ、実践する中で、能力主義の差別教育を解体し、共に学び合える教育の場に作り変えていく。

■発足の経緯

 20数年前、「障害児」といわれる幼児の通所訓練事業が世田谷区の施設で始められた。そこには就学を猶予・免除されて学校教育の対象外とされた子ども達と、就学前の子ども達が通ってきていた。そこで非常勤保母の解雇問題が起き、解雇撤回の闘いに勝利したのをきっかけに親に呼びかけ、共に問題を考え合っていけるようにと結成された。

■運動の歴史

 小学校入学に際し、各小学校が教育委員会より依託され、就学児健康診断(就健)を実施する。健康診断や知能テストなどで「能力」や「障害」を選別するものだ。これに反対し、受診拒否を呼びかけるビラまきを、会発足以後毎年、就健当日に各小学校で行なっている。
 会の発足直後、2人の子どもの親が普通学級入級を希望したが、区教委からは養護学校が適当と判定された。これを拒否して支援者と共に実力で校区の普通学級に通い続けたため、机も椅子も用意されず、校長室に呼ばれるといった状態が続く中で頑張り通し、最終的には普通学級入級を認めさせた。

■思い出深い出来事

「障害」のない子どもの親も就健を拒否する動きが出てきたのに対して、教育委員会は入学式直前まで就学通知を出さないという卑劣な手段で嫌がらせを行った。会として、親と共に区教委との交渉を行ない、「来年度就学時健康診断に関しては、もれなく受診することを希望するが、今年度の反省をもとに強制はしない。就学通知は、1月31日までに送付する。話し合いで決着がつかない場合は、最終的に親の意見を尊重する」という確認書を取り交わした。
 このことを境に、教育委員会は建前としては就学に際して親の意向を無視できなくなり、「障害児」といわれる子の普通学級入学が徐々に増えた。現在は全小学校に数名入っている状況だ。確約書は他の地域にも波及し、各地に運動が広がった。

■工夫している点やユニークな方法論

 会発足から20数年を経過し、運動初期の子ども達は成人している。そうしたメンバーと介助者、仲間でガチャバンカンパニーと名付けた、バザー・リサイクル・自然食品の宅配などの仕事を行ない、「障害者」が地域で共に生きることを追求・実践している。

■今度の抱負

 区教委がいくら約束しても、現場である学校の意識が変わらず、実際に介助などで人手を擁する時でも、学校の体制が「障害児」はいないことを前提として作られており、親や一部の教員に負担がかかったり、子ども本人がつらい思いをさせられたりする例が後を絶たない。学校現場への働きかけをより効果的に行なっていきたい。
■運動の問題点

 事務局は発足当時からメンバーで、年齢も上がってきている。活動が停滞しているわけではないが、若い風を入れたい。
 ここ数年、普通学級への入級そのものには抵抗がそれほどなくなったが、入ってから親の付き添い・介助などで不当な要求をされたり、プールや学校行事からの排除などが問題になっている。

■運動を継続するためのポイント

 目先のことにとらわれず、原則的な立場を貫くこと。どんな問題もそうだと思うが、教育現場での差別の問題は、これでいいということがなく、やればやる程続けざるを得なくなる。(高林成子)

■現在の「こぶたの学校第4日曜日の会」ウェブサイト
http://www.h7.dion.ne.jp/~kobuta/

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