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元信者が視るオウム的社会論 第17回/バイアグラの魔力

■月刊『記録』99年6月号掲載記事

 インポテンツの薬であるバイアグラが日本でも認可されて二ヵ月あまりが経ちました。今までも個人輸入や闇ルートなどで入ってきていたこの薬、正式認可を経てますます広がりそうです。
 以前からバイアグラを愛用していたという健康食品メーカーの経営者に話を聞きました。彼によれば、アメリカから輸入されていたたくさんの薬物や健康食品のなかで、唯一効果があったのがバイアグラだったそうです。
 還暦を過ぎている彼は、すでに何年も前に機能しなくなっていたのに、若者のように元気になってビックリしたと言っていました。彼は朝鮮人参を使った健康食品を製造・販売しているのですが、ライバルとして登場したバイアグラを優秀な薬だと褒めていました。

■良薬も過ぎたれば剣

 ただ、効果がありすぎるのは困ったもので、アメリカではバイアグラを飲んだ夫に妻が応じることができず、若い女性に走って離婚に発展する例もあるようです。アメリカは訴訟社会なので、逃げられた妻が製薬会社を相手取り、訴えたりする事例が出てくるのではないでしょうか。効き過ぎるというのもまさに両刃の剣ですね。
 麻原彰晃被告がもし獄中ではなく、いまだオウムの教祖として君臨していたならば、バイアグラの愛用者になっていたのは間違いありません。彼によると、解脱者が女性の信者とセックスして、女性の修行ステージを高める高度なイニシエーション(秘儀伝授)があり、解脱者にとっては苦痛でしかないそうですが、教祖の義務としてしなければならないと言っていましたから。
 もし麻原被告がバイアグラを使用できたら、楽々と多くの女性信者にイニシエーションを施せただろうに!(笑)
 いや、笑い話ではなく、新しもの好きの彼ならば、間違いなく使用していたはずです。間一髪セーフでしたが、嫌なことです。

■薬は人を狂わせる

 また、バイアグラは副作用が怖く、アメリカでは百人以上が死亡したそうです。それほどの死者が出ているのに、普及し続けているというのは、よほど魅力のある薬なのでしょう。精神的依存症になる危険性もあって、バイアグラなしでは立たないと思い込んでしまう例も出ているようです。
 前述した健康食品会社の経営者も、「バイアグラはたまに使うぶんにはいいのですが、副作用と依存性を考えるとお勧めはできません。それよりも、私が開発した朝鮮人参の健康食品のほうが効果がありますよ。不妊でお困りの皇太子ご夫妻にも愛用してもらっていますから!」と、真偽のほどは別にしても断言していました。
 いずれにしても、薬物に依存するというのはいいことではありません。サリン事件直前のオウムがさまざまな薬物に依存していたように、薬というものは人間を狂わせることが多いのですから。(■つづく)

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