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大使館は世界への窓 第2回 エチオピア/部落差別は考えられない民族性

アデジス・デイルネッサ参事官に聞く

■アベベとモカと

 日本の治安の良さには感心する。私の2人の子どものうち、下の5歳の方は幼稚園に通っているが、治安上の問題が全くないのだ。多くの日本人は当たり前なのだろうが、実は驚くべき事である。
   もう一つ驚くのは、やはり物価の高さ。エチオピアのレートで換算すると驚異学的数字となり、本当に大変だ。
   赴任当時に、外国人である上に子どももいるので入居を断られた。思ってもみないことだったが、苦労といえばそのくらい。
   エチオピアはアフリカで最初に日本と国交を持った国だ。1964年の東京オリンピックではわが国のアベベ選手がマラソンで優勝し、互いの距離が一気に近くなったが、74年の政変で社会主義国家になり、外交関係は冷めてしまった。しかし、91年の大統領辞任と国外脱出を機に、市場開放が開始され、民主化も進んだ。日本との関係も温かさを取り戻しつつある。
   原料輸入なので認知度は低いが、貿易国で両国関係を考える時、モカコーヒーは欠かせない。エチオピアは史上初のコーヒー輸出国であり、コーヒーの語源はエチオピアで「カファー」と呼ばれるからだ。

■80以上の部族と民族

 わが国では今まで、緊急時代を乗り越えるための援助をいただいていたが、現在では社会的・経済的インフラを整え、国が自立するための更なる援助が必要だ。天然ガスや各種鉱物が未開発のまま眠っている一方で、農作物を自給できる技術や肥料が不足している。国民が自立した生活をするための基盤である健康管理や安全な水の確保、学校等の建設などは、NGOの方々にも協力をお願いしたい。
   エチオピアには84の部族と80の民族が暮らしており、生活習慣は各部族ごとに違う。その上、結婚などによって文化が多様にミックスされている結果、さまざまな文化が渾然一体となって存在するところにわが国の生活習慣の特徴がある。
   私は日本で部落差別という難しい問題があることを聞いて、非常に驚いた。というのも、エチオピアではマイノリティーを差別する基準がなく、日本の部落差別というようなものは成り立たないのだ。 (■つづく) 

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