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ユダヤ教は世界征服を狙っているのか?/日本ユダヤ教団 アーネスト・サラモン理事長と宇野正美氏に聞く

■月刊『記録』95年8月号掲載記事

■ユダヤ世界征服は冒険活劇/日本ユダヤ教団 アーネスト・サラモン理事長に聞く

■他の民族と同じ
------ユダヤ人の陰謀説が書かれている本がずいぶんと出版されているようですね。

 日本で出回っているユダヤ人陰謀説の本は、まるで冒険ものだ。ものによっては、侵略に来た火星人がユダヤ人に化けている話まで載っている。全くお話にならない。オウム心理教も、ユダヤ人が世界を支配しているかのような言動で終末思想を煽っていたようだが、これもセンセーショナルな話題を狙ったものだろう。

------ユダヤ人に対する迫害としての危機感はありますか?

 ユダヤ人陰謀説の本が売れているといっても、日本国民の1%も読んでいない。まして内容を信じる人は、読者の1%未満だろう。陰謀説が一人歩きする心配はしていないし、危機感もない。読む側も冒険ものとして読んでいるのだろう。

------ユダヤ陰謀説は、ユダヤ人が一枚岩のように書かれていますか。
 確かにユダヤ人は世界各国に散らばっており、宗教的には国を越えたつき合いがある。例えば、私達は旅行で訪ねた地方のユダヤ教徒と共に祈り、共に宗教的儀式をとり行うことができる。しかし、ユダヤ教を信仰しているといっても、生活している場所によって言葉は違う。ユダヤ人が世界を支配するために密接に連絡を取り合っているような誤解もあるようだが、言語の壁がある。またビジネスにおいては、ユダヤ人なのかそうでないのか分からない。それは、カトリックでもプロテスタントでも同じだろう。例えば、米国の銀行にもユダヤ人はいる。しかし、互いに同じ民族だということで協力することはない。銀行同士が張り合っており、銀行マンも競争をしている。取材もせずにでたらめを書かれる。

------日本でユダヤ人陰謀説が広がり始めたのはいつ頃ですか?

 そもそも、ユダヤ人と日本人は、第二次世界大戦中でも敵対関係になかった。あらぬ噂が広がり始めたのは、およそ10年ほど前に、宇野正美氏が興味本位にユダヤ人のことを書き始めたことに始まる。日本ユダヤ教団は、宇野氏に取材を受けたことはない。
 さらに日本語をきちんと話せるユダヤ人を教団で用意したにも関わらず、宇野氏から、「会う時間もなく、興味もない」といわれた。当事者に取材をしないでどこからネタを仕入れているのか疑問だ。宇野氏と同様に、陰謀説を扱った本の著者からの取材申し込みは全くない。もちろんオウム真理教が取材に来たこともない。

------このような状況を、増長させたものは何ですか?

 日本では出版社の大小に限らず、金儲けのためなら本の内容の善し悪しを抜きにして出版する傾向がある。米国の大きな出版社は、会社の権威を落とさないために、悪い内容の本を発行しない。そのため、書店に行って出版物を見れば、内容がどれだけ信用に足るものかが分かる。日本との大きな違いだろう。
 出版社だけでなく宇野氏をはじめとした著者も、金目当てで出版しているのは間違いないだろう。宇野氏などは、著作で儲けた金をイスラエルにせっせと寄付している。よく分からない行動だ。一方で、阪神大震災はイスラエルからのミサイル攻撃によるものだと講演会で話している。そのためかどうかは知らないが、講演後は商工会議所の使用を断られている。450人ほどの観客がいたそうだが、さすがに信じた人はいないだろう。

------オウム真理教事件でも、ユダヤ人の名前がささやかれましたね。

 サリンが騒がれた時、サリン製造の裏にユダヤ人がいると言った人もいたようだ。何か事件があるたびに、あるぬ噂を立てられる。ユダヤ人をスーパーマンだと考えている人がいるようだ。もっとも、私達は世界を制服したくもないし、スーパーマンになりたくもない。第一、たった2000万人未満のユダヤ人がどうやって世界を支配できるのか?

インタビュー中、宇野正美氏の名が登場したため、公正を期すべく氏の言い分を要約して併記する。

■日本ユダヤ教団への取材について
 
 取材をしていないことは事実だが、米国にいるさまざまな立場のユダヤ人の友人らから限りなく取材できる。
  
日本語をきちんと話せるユダヤ人を教団で用意したにも関わらず、取材を拒否したことについて
 
 そのような連絡を受けたことは一度もない。『週刊文春』で日本語のできるユダヤ人であるデーブ・スペクター氏と対談し、掲載されたことはある。すべて裏付けのあることだ。

■イスラエルへの寄付について

 私が『ユダヤが解ると世界が見えてくる』などを執筆した当時は限りなく親ユダヤであり、苦境にもめげずに頑張るユダヤ人の心を書き続け、日本人もそこに学ぶべしとした。ところが、全く日本語を知らない『ニューヨーク・タイムズ』のへーバーマン記者が誰かから聞いた部分訳だけを頼りに私を反ユダヤと騒ぎ立てた。ベギン元イスラエル首相らと親しく、イスラエルに30回以上も訪問していた私が反ユダヤであるはずはなく、イスラエルにいる多くのユダヤ人の友人達に寄付し続けたことは何等矛盾しない。

阪神大震災はイスラエルからのミサイル攻撃によるものだと講演したことについて
 
 全くそのような事実はない。私の講演はすべて記録と録音が証拠として残っている。※この件についてアーネスト・サロモン氏は、「日本ユダヤ協会と親しい2人の日本人が宇野氏の講演会に出席して、イスラエルの、ミサイルが阪神大震災を引き起こしたとの説明を聴いている。1人は講演中テープを回していたが、宇野氏の関係者に力づくで奪われた上、2人とも強制的に会場から追い出された。以後、宇野氏の講演への入場を断られている。宇野氏に何も隠すことがないなら、なぜ入場を拒否するのだろうか」としている。

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