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大使館は世界への窓 第6回/ベトナム社会主義共和国

■(月刊『記録』95年1月号掲載記事)

■ 「アオザイが着られる政治」/グェン・ヴァン・ホアン参事官に聞く

■ドイモイの成果

 冷戦時代の社会主義国は、全ての資本主義諸国を信用できないと思っていた。逆に資本主義国の人々も、全ての社会主義諸国に不信感を抱いていただろう。
   しかし、喜ばしいことにそんな時代は終わった。今ならば、お互いの国の長所をきちんと評価できるのではないだろうか。
   ご存知のように、ベトナムは多くの戦争を乗り越えなくてはならなかったため、指導力を集中せざるを得なかった。だからこそ、指導者は言葉ではなく行動で人民の信頼を獲得していったのだ。
   政府はベトナム社会主義を堅持する一方で、経済的には1986年よりドイモイ(刷新)政策を開拓し市場経済に力を入れている。ドイモイが順調に進んでいる結果、国民生活は少しずつ豊かになってきた。
   たとえば、ゆったりと体を包む民族衣装のアオザイは、絹製で非常に高価であるため、着られる女性は昔は少なく、お金持ちの女性にとっても、初めてのデートや友達の結婚式に着る服だった。ところが今では、ハノイのあちこちでアオザイ姿を見ることができる。女性の化粧品への関心も高まり、特に口紅などはよく売れている。

■文化や民族性を大切に

 ベトナム人は協調性があり勤勉でもある。日本人とは同じアジア人ということもあり、大きな違いは感じないが、両国は発展に伴う違いがある。例えばわが国では、自分の家族のことがよく話題になる。会社の仲間の家族がどんな人なのかは皆が知っているし、商談の合間に互いの家族の話が出ることもある。街では人との温かい交流があり、親切な人も多いように感じる。都市化が進むにしたがって消えてゆく風俗かもしれないが。
   現在、ベトナムには海外からの投資が盛んに行われている。94年6月までに海外から957件の投資が行われ、投資総額は94億ドルにもなった。わが国が新しい段階に入ったことの証明だろう。
   このような状況の中で、日本を見習いたいことがある。それは、日本独自の文化や民族性が発展した経済の中できちんと保存されている点だ。このような柔軟さを取り入れつつ、民衆の力を経済発展に集中させ、先進諸国と肩を並べる経済力を持つようになりたいと思っている。 (■つづく)

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